CAPS編集室
#13 教師からゲームプランナーへ
〜公務員の道を捨て、本気でゲーム作りに向き合った軌跡〜
CAPSチームの中でも一際珍しい経歴を持つ工藤さんに、ゲームプランナーとして活躍するまでの道のりを伺いました!

【人物紹介】
[アウトゲームプランナー/工藤 雅也]
中学校の教師からゲーム業界未経験でアカツキに入社。
CAPSチームに所属し、リーダー経験を経て、現在は運営プランナーとして活躍中。
公務員から異業種への挑戦
──アカツキ入社前はどんなことをされていましたか?
中学校の教師をしていました。
クラスの担任を持って、授業をしたり、部活の顧問もしていました。
──教師をやめたきっかけは何だったのでしょう?
昔から「ゲームを作ってみたい」という想いがありました。しかし、ゲーム会社に面接を受けに行くなど、その夢に対するアクションを全くしてないなということに気が付いたんです。
その時に、1度も挑戦しないまま死んでいくのは嫌だなと思ったんです。
そこで、ゲーム作りに本気で向き合う期間を決めて、動き始めました。
それから、ゲーム業界で働いている友達に色々聞いたり、コンシューマーゲームや、ブラウザゲームを作っている会社へ面接を受けに行ったりしました。
──数あるゲーム会社の中で、アカツキへの入社を決めた理由を教えてください。
アカツキの面接で「御社の自慢できるところを教えてください」という質問への回答をもらったときに、他社とは違った印象を受けたんです。「うちのチームは、こういうところがいいんだよね」と枠にハマった回答ではなく、面接官の方がしっかりと心から思っていることを聞かせていただけた気がしました。
また、僕のゲーム作りのイメージが「お客様に喜んでもらうために、いい歳した大人達が秘密基地でこっそりサプライズプレゼントの包装をしている」というのだったんですよね(笑)
そういう僕のイメージにアカツキが1番近かったんです(笑)
──そのイメージはどんな時に感じたのでしょうか?
二次面接の帰り際に、面接官の方と世間話をしていて、そこで「僕、今日誕生日なんです」という話をぽろっとしたんです。
その場では「素敵な誕生日になるといいですね」と言って頂いたのですが、面接でかなり詳細なところまで突っこんだ質問をされたので「素敵な誕生日もなにも、多分面接落ちたしな…」って思って帰ったんですよね(笑)
結果的に、家に帰って転職エージェントの方から合否のメールが届いて、受かったことが分かったんですけど、そのメールの1番最後に「本日お誕生日ということで、どうしても今日中に合格を伝えて欲しいとのことでした。素敵な誕生日をお過ごしくださいと、メッセージを頂いています」と書かれてたんですよ。これは、惚れちゃうなと思って(笑)
こういった体験や、面接での応答が僕の思っていたゲーム会社のイメージに近かったので、内定をもらった翌日に、当時勤務していた学校の校長先生に辞職する旨を伝えに行きました。
──教師を辞めることに対して、抵抗はなかったのでしょうか?
すごくありました。
授業の仕方や生徒との接し方など、それまで教師として積み上げてきたものが全く通用しないのではないかと不安でした。
また、当時、辞めるときに中学1年生の担任をしていました。1年生、2年生、3年生と成長するにつれて大人になっていくこの3年間はとても大切な時間です。
担任をしていた生徒たちが、このあと2年でどのような成長をしていくのか、その変化を見切れないことに悔しさはありました。
また、周囲から「もう1回落ち着いて考えてみれば?」と言われ、めちゃくちゃ反対されたんですよ(笑)
ただ、「今1番やりたいのは、ゲーム作りなんだ」という想いを伝えたり、「今まで教師しかやってこなかった自分にしか出来ないことや、見えない景色があるんじゃないか」という話をして、家族を含め周囲の方々に理解をしてもらえました。
いちメンバーからリーダーへ
──入社から現在に至るまで、アカツキでどのような業務を経験されたのでしょうか?
入社後は、大型プロジェクトの検証チームで業務を行なっていました。
検証チームは、大きく分けて「運用検証チーム」と「機能検証チーム」の2つに分かれています。僕は、未来に開催される新イベントや、新キャラクターの追加データに動作不備がないかを確認する「運用検証チーム」のメンバーとしてジョインしました。
そういった運用施策の検証をしているいちメンバーから、次に運用検証チームのリーダーになって、その後、プロジェクト全体の検証チームのリーダーを担当しました。
──リーダーとしてチームを率いる際に、意識していたことを教えてください。
僕は、リーダーという役割は未経験でした。当時同じチームには、自分よりも長く働いている方や、ゲームの仕様に詳しい方がいっぱい居たので、後から入ってきて何もできないのに「僕リーダーだから、よろしくお願いします」と言うのって、すごく嫌だなと思ったんです。
なので、自分のやったことないタスクを一通りやらせてもらったり、業務内容を分かる人に積極的に聞いていって、運用検証チームの中でなんでも出来る人になろうと考えて取り組んでいました。
──不安やプレッシャーはありましたか?
基本的に僕は、プレッシャーに弱く緊張しやすいタイプなので、凄くありました(笑)
運用関連のプランナーさんや、エンジニアさんだけではなく、もっと色んな方と関わりを持っていかなきゃいけなかったり、メンバーのマネージメントをしなければいけなかったり、とにかくやるべきことが増えて、「一体何から着手すればいいんだろう」とプレッシャーを感じていました。
また、プロジェクトの周年記念の際に、大きめの不具合が立て続けに出てしまった時期があって…。
それを解消するために、不具合を分類して対策案を考えたり、エンジニアさんに検証ツールの開発をお願いしたり、検証業務の効率化を目的として検証シートの改善をしたり…と、とにかくやることが沢山ありました。
その時に「どう進めていけばいいのか?」という正解を模索しながら、がむしゃらに取り組みました。
──リーダーを経験して、気づいたことや学びはありますか?
最初は、「自分でなんでも出来る様にならなきゃいけない」と思い込んでたのですが、もっと自分が”弱い”ことを自覚しなきゃいけないんだということに気付きました。
実際、自分1人だけで出来ることって、全然ないんですよね。
会社には色んな人が集まってゲームを作っているので、それぞれの分野に特化している人が必ずいるんです。
「運用施策の検証をしています」という人の方が、検証の知識があるのは間違い無いですし、「新しい機能の開発をしています」という人の方が、新機能に詳しいのは間違いないですよね。
そのことが分かってから、「これって、こういうことで合ってます?」と聞きに行ったり、「こういう場合って、誰と連携とればいいですか?」と、自分よりも詳しい周りの人に「助けて」と頼れる様になりました。
それからは、プレッシャーはありつつも、全部一人で抱える必要ないんだと思えるようになって、大分仕事が進めやすくなりました。

ゲームプランナーとしての人生
──検証リーダーからプランナーになった経緯を教えてください。
上長と面談をした際に、「そろそろ、プランナーになってもいいんじゃないかなと思っている」と、話を切り出されたのがきっかけですね。
僕からも、以前から「プランナーになりたい」という話をしていたので、それも汲んでもらったのかなと思います。
プランナーになってからは、ログインボーナスやイベントなどの新しい施策を作りしました。
最近は、イベントの名称や、イベントで入手できるアイテムの名称を考えたり、キャラクターのガチャ演出などを任せていただいたりもしています。
──CAPS内でもプランナーを志望しているメンバーが多い中、工藤さんがプランナーに転向できた理由は、なんだと思いますか?
1つは、検証チームのリーダーが同じ人であり続けると、次にリーダーを担える人が育たなくなるので、ある程度入れ替えをして、循環させた方がいいという方針はあると思います。
もう1つは、周りのプランナーや検証メンバーから「こいつだったら、プランナーに行っても大丈夫かな」と思ってもらえたことかなと思います。
検証チーム全体のリーダーを担当するようになってから、検証に入る前に施策のレビューをしたり、プランナーが作成した施策に目を通して、「こっちの方がお客様に伝わりやすくないですか?」というのを一次チェックしていました。
そのお陰で、コンテンツ作りや作品への理解度が高かったので、「戦力になる」と思ってもらったのかなと思います。
──プランナー業務を行うにあたって、CAPSでの経験は活かせていますか?
非常に活きています。
イベントの設計をする際に、「過去のイベントはこういう風になっていたな」、「報酬をこのように設計していたな」という経験が、今まで検証として携わってきた分、自分の中に蓄積されているんですよね。
なので、過去データを踏襲したい時に「こういう感じにしたいです」という意見が、すぐ出てきます。
また、データを入力する時に「このデータはここに入れると、こういう動作をする」というのが大体分かっているんです。
それが一部ではなく、全体的に分かっているのでデータ入力の作業部分は、非常に効率的に出来ているなと思います。
──プランナーになって大変だと感じることはありますか?
あまりないです。
多分やりたいことを出来ているので、大変だと思わないのかなと思います。
検証では、自分が施策を検証して、お客様がそれを遊んで楽しいと思ってくださったり、自分達でも触って「これ面白いですね」ってなっているときに、「このイベントが無事リリースされているのはぼくらのおかげなんだぜ」という顔をしながら仕事していた気がするんです(笑)
しかし、プランナーはもっと根っこの部分からゲームを作っていくんですよね。
例えば、アイテムの名前やガチャの演出だと、「このキャラはこういうこと言わない」とか「この世界観はこうでしょ」というのを自分で考えて、周りに伝えて作っていくんです。
そういうこだわりや自分の考えがお客様に伝わったり、チーム内で評価してもらえたりすると「頑張って考えてよかったな」と思えるので、大変さよりも楽しいと感じることが多いです。
──「こういう人がプランナーとして活躍できる」という共通点はありますか?
正直、活躍してる方の共通点は、CAPSでもプランナーでもそこまで大きく変わらないと思います。
奇抜なアイディアを持っている人が活躍できているわけではなくて、業務に対して自分ごとに捉えて積極的に動ける人だったり、自走力が高い人が活躍されているなと思います。
例えば「これ分からないんで教えてください」と言うのではなく、「これ分からなかったんですが、今までのやつ参考にしてこうしてみました。この方向で大丈夫ですか?」と確認できる方ですね。
また、担当する人が決まっていないタスクがある時に「あ、やります」ってどんどんタスクを拾っていくと、それが自分の経験値になっていくので、フットワーク軽く色んなことに首を突っ込んでいける人が活躍されているなと思います。
結局、与えられたものだけやりますってなると、あんまり自分の成長にも繋がらないし、それ以上活躍することは難しいんじゃないかなと思います。
──CAPSに対しての考えや想いを聞かせてください。
僕はアカツキ入社時に、「1年ぐらいでプランナーになって、その後プランナーで大活躍して、リードプランナーになって、2年後ぐらいには大出世だ!」みたいな考えだったんですよ(笑)
しかし、実際はプロジェクトで検証業務をしながら、CAPSの採用や研修など、2年間ですごく色々な経験をしました。プランナー以外にもキャリアの幅が広がりましたが、やっぱり「プランナーになってゲームを作りたい」という想いがあったので、プランナーになりました。CAPSで2年間経験したことは、プランナーになっても全部活きています。
CAPSには、僕のように元々違う業界からゲームを作りたいと思い、アカツキに入って、検証やCSとしてゲームに携わっている人が多いのかなと思っています。
その人達がもし次、プランナーとして、あるいはエンジニアになりたいと思っているのであれば、今CAPSでやっている業務は確実に活きることは伝えたいです。
──今後、アカツキで挑戦したいことを教えてください。
まずは、携わっているプロジェクトのお客様に「これ新しいじゃん!」というものが届けられるといいなと思っています。
愛着を持って遊んでくださっている方が多いので、自分自身もプレイヤーとして楽しみながら遊べるゲームを作り続けていきたいです。
また、自分のパフォーマンスをどんどん上げて、貪欲に自分の知らないことや新しいことに首を突っ込んでいきたいなと思っています。
また、そういった経験を重ねて、いずれは新規タイトルのディレクションに携わることが当面の目標です。
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